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ちゃんと描く・・・その2 [水彩画]

水彩画、おとといからの続きです。

上下の三角の影は窓枠です(ankoさん、大当たりです)。
モチーフよりも遠くにあるので、できた影の輪郭がモチーフの影より少しぼけています。
そこで、2度目の影塗りをはじめの輪郭より外側まで描いてみました。
また影の部分に水を塗って、絵具を乗せます。

これは、失敗でした。
影の輪郭がくっきり2段になってしまいました(><)

うわあ、困ったよお!

ここでの正解は多分「リフトアップ」という方法でした。
影を十分な濃さまで重ねた後、
水を含ませた固めの筆で薄くしたい部分を軽くこすり、
丸めたティッシュペーパーでたたくようにすると
絵具の顔料が少し取れて色が薄くなります。

くっきりしてしまった濃い部分の影の輪郭を消そうとリフトアップをやってみましたが
まだ2度目の影ぬりだったので取れるほど顔料がのっていない上に、
アルシュは顔料が定着しやすい紙なのであまり取れないようです。

仕方ありません、3回目の影塗りを濃い目にしてごまかすことにします。

3度目の影塗りではモチーフの反射している色も滲ませるので、
モチーフに軽く色をのせました。

ここから自然光が入らなくなりました。
バイオライトで写真を撮ったので、写真の色調が変わってしまいましたが同じ絵です。

3度目の影塗りでなんとか二重輪郭(?)はごまかせた、かな?
オレンジが影の部分まで滲んでいるのがリフレクション(反射)です。
マグにコーヒーを淹れて、スプーンの質感をさらに加えます。(ankoさん、またまた正解!)
スプーンの細かいところを除いて、まず水を塗ってから絵具を載せます。

紙を濡らしてから塗るのは「ウエットオンウエット」といって、
私がこの前から挑戦しているテクニックです。
絵具の顔料がある程度定着しやすい紙でないと下の顔料が浮き上がってしまいます。
水を塗るとき、擦らないようそっとしないとやはり下の顔料が浮いてしまいます。

私を含め大体の方は、小学校のころから不透明水彩で乾いた紙に描くことに
慣れてきていますよね。
水を塗るという本能に逆らうような描き方を私は水彩の先生に教えていただいたものの、
いざ描くときには勇気がなくて ほんの一部分だけ使うだけにして
出来るだけ避けていました。
けれど、好きな画家さんの特集記事が載った雑誌にその手法が書かれていたのを見て
遅ればせながらチャレンジしてみると・・・
今まで私は透明水彩を生かして描いていなかったんだと実感しました。
濡らし加減、絵具の載せ方、絵具の量、流す色同志の相性 などなど
テクニックを自分の物にするのにはまだまだ時間がかかりそうです。
たくさん描かないと!
決意あらたにがんばりまっす!

っと、途中で熱く語りすぎてしまいました。
集中が途切れたので、絵の続きは次回に。
次で完成です。


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コメント 9

はにぃ

うーーーーーーーーーーむ。すごい。
はにぃにはできましぇん。
by はにぃ (2008-01-19 20:43) 

anko

いろんな技法があって、繊細ですね。
ちゃんと学習しないと描けませんねぇ。
スプーンの質感、さすがです!
by anko (2008-01-19 23:25) 

KAZUYA

色んな技法があるのですね~(@@)

たまに新しいことにチャレンジや試行
錯誤しながらってのもいいですよね

青系の色合いと小物類がかなり良い
雰囲気です♪
by KAZUYA (2008-01-20 00:17) 

tomo

先日はご訪問いただきありがとうございました
上面からの視点と、影の演出がとてもおしゃれな
作品ですねモチーフは実物を使っているのですか?
by tomo (2008-01-20 01:22) 

しろのぽ

ご来訪ありがとうございました。

水彩って一発勝負!な感じがありますよね。ちまちま描きがちな私はなかなか上手く扱えません・・・(^^;
青の発色がきれいですね。完成が楽しみです♪
by しろのぽ (2008-01-20 01:36) 

ミカチ

私の先生はせっかちなのか、濃いめの色を紙の上に乗せてから水をたっぷり含ませた筆で色を伸ばす方法がメインでした。これに慣れるとウエットオンウエットの重ね塗りはつい面倒になってしまいます。
コーヒーの色が美味しそうです。
このカップのアングルを描くのはかなり難しそうですね~。
by ミカチ (2008-01-20 07:52) 

olive

はにぃさま、
訪問いただきありがとうございます。
はにぃさんみたいな楽しいブログが一番いいな~と思いながら、私には書けましぇん。
記事楽しみにしてますよぉ。

ankoさま、
実は、絵の実物をみるとそんなに質感うまく出てないんですよ。
恥ずかしいです。

KAZUYAさま、
自分の表現したいものがちゃんと思ったとおり表現できるようになるようになりたいと思います。

tomoさま、
訪問くださりありがとうございます。
モチーフは実物を並べて写真を撮りました。
本当は実物を見ながら描くのがいいのでしょうが、
太陽の光でできる影はどんどん変わっていってしまいます。
モチーフそのものと同じくらい(それ以上?)影を描きたいと思っているのでやむを得ず写真を見ながら描いてます。

しろのぽさま、
たしか日本画を勉強されたんですよね。
日本画って水彩とは違うんでしょうか?とても興味があります。
水彩は一発勝負な面もありますが、
一発で思ったとおりには行かなくても偶然の効果が出たりするところが
病み付きになりますよ。

ミカチさま、
私の先生も技法としてウエットオンウエットを教えてくれましたが、
こんな風に全面的に使う描き方ではありませんでした。
これはスティルライフには向いている描き方のような気がします。
影を描くにはこの角度が一番と思ったのですが、
確かにカップには苦しめられました。

takagakiさま、
ご訪問ありがとうございます!
by olive (2008-01-20 13:03) 

自分のやってる描き方の用語も知らず、ただ直感的に自己流で描いてるだけなので、とても勉強になります。
大きい紙はもったいなくて、なかなか使えません^^;
by (2008-01-21 15:17) 

olive

くまなおさま、
niceありがとうございました!

すずめさま、
自己流であんなにきれいに水彩で描けるなんて!!
習わなければ私は透明水彩に手も出さなかったかも。
用語なんて知ってれば便利ですが、
すずめさんのように使いこなしてどんどん描かなきゃ意味ないです。
紙は・・・もったいないです。アルシュ高いんだもん(涙)。
by olive (2008-01-21 19:23) 

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