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夏の終わり [息子]

高校野球のクライマックスを迎えるお盆過ぎ、
高校サッカー選手権の地区予選が地味に始まる。

昨日の照りつける太陽の下、おそらくは40度を軽く超える人工芝の上で、
息子の学校のチームは地区予選2回戦で敗退した。

息子は公式戦のピッチに立つことなくベンチで引退をむかえた。



息子が幼稚園から15年間サッカーを続けてきたのは、
サッカー好きの親のエゴだったのかもしれない。
本当はもっと他に息子に向いていた競技があったのかもしれない。

力の限界を感じてもいたのか、高校三年を前に練習をサボりがちになったとき、
「続けるか辞めるかはっきりしろ
 そんな状態で続けてるヤツをチームの誰が信頼してくれる?
 ただし物事を最後までやり通せないヤツも誰からも信用されない覚悟をしろ」
そんなふうに諭した(いや、怒鳴った)こともあった。
まあ、端的に言えば「まじめに部活続けろ」ってことだ。

母親の言うことを聞くような年頃ではないが、
息子も息子なりに考え直したのだろう。
それからは、試合に出してもらえなくても、度重なる怪我にもめげず
(受験生であることも忘れて)日々練習に明け暮れ、
夏の最後の一日を迎えるに至ったのだった。


あの臭くて泥だらけのソックスを洗濯することももうないのだ、と思うと
ほっとする、けれど寂しい。
また一歩、息子が成長し親の手を離れていくのだ、と思うと
寂しい、けれどうれしい。

昨日の天気がまるで嘘のような、秋の気配も混じった雨模様の空のもと、
母は、いささかセンチメンタルな気分なのである。

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コメント 4

いっぷく

サッカーと関わった15年間は彼の心の中にいつまでも残る記憶になったことでしょう、大切なものを吸収できた有意義な経験だったと思います。

by いっぷく (2011-08-20 09:29) 

gwan3

ユニフォームの背中に色んな思いが乗っかってますね。
この時期の友達は、一生モノですからね~ ^_^)v
おそらく将来、あの時の母の言葉を思い出すことが度々あるのでしょうね。
by gwan3 (2011-08-20 09:33) 

ami

幼稚園から続けられていたのですね。
洗濯もお疲れ様でした(ウチは野球だったので気持ちがわかります)
15年も続けてきた何かが心に残っているはず。

by ami (2011-08-20 21:00) 

olive

いっぷくさま、
最後の試合に出られなかった悔しさは残ったでしょうが、
部活をやりきったことは息子にとって大きなプラスだったと思います。
てか、思いたいです、母としては。

gwan3さま、
敗戦した日の帰り、チームメイトみんなで公園に行って、
ぐるぐる回る遊具に一人ずつ乗って
酔って吐くまで(もちろんアルコールは無し)
みんなでぶんぶんに回してたらしいです。
昨日はまた全員でバーベキュー後、数人と泊まりでゲーム三昧。
一緒にバカやって一緒に戦った一生の友達に恵まれたと思います。
しかし、みんな大学受験生なんですけど…大丈夫なのか?

amiさま、
野球のユニホームの方が乾きにくくて大変でしたでしょう?
息子はさらにだらしないので、
いつも出し忘れて数日間熟成された洗濯物なので本当にうんざりでした。

皆様、nice!をありがとうございます。
少し時間ができましたので、
ゆるゆるですが皆様のブログ拝見にうかがいたいと思ってます。
by olive (2011-08-30 19:42) 

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